外部指導員の未来とは?|Sports Coaching Lab Vol.4
スポーツコーチング・イニシアチブ主催のSports Coaching Lab Vol.4に参加してきました。スポーツコーチが学べる場を提供することを目的として、毎回様々なトピックでゲストスピーカーを招き、ワークショップも行いながら参加者同士のコミュニケ=ションを刺激する素敵な場所です。今回は外部指導員の活動の実際とこれからに関して皆で考える場でした。
部活に関わる外部指導員の多様性
特に印象的だったのが、杉並区立和田中学テニス部で外部指導員としてコーチを10年以上されている深田悦之氏のお話。深田氏は2011年和田中学テニス部で行った部活動支援策『部活イノベーション』の立ち上げに参加し、杉並区が2012年に和田中の部活イノベーションをモデルとして、『部活動活性化事業』を区内全公立中学校にスタートさせた経緯も聞くことができました。
深田氏は音楽プロデューサー/シンガーソングライターであり、ギターを中学生に教えに行ったところからテニス部で指導を始めることになったというユニークな人物。セミナー内でも流れた彼の動画を見てみてください。
ゲストスピーカーは他にも高校教員でバスケ部顧問でもある深田氏、大学・高校野球を中心としてチームビルディングやリーダーシップ育成を行うAtoEパートナーズCEOの柳瀬氏。それぞれの立場でどのように部活動に関わっているのか詳しくお話が聞けました。ここで感じたのは『外部指導員』と一言で言っても多種多様な関わり方や活動があるということ。そして、私自身が東京都公立中・高一貫校へアスレティックトレーナーという立場で外部指導員として関わっている現場の肌感からも様々な疑問点や課題が話を聞く中で頭に浮かんできました。
外部指導者にかかる問い
3者のインスピレーショントークの後はワークショップ。ブレインストーミングをポジティブ原則に従って、4つのグループに分かれて行いました。
生徒|どんな外部指導員がいい?
外部指導者|どんな資質・能力が必要?
保護者|どんな外部指導者がいい?
学校/先生 | 外部指導員に何を求める?
もちろん、ここに答えがあるわけでもなく、答えを探そうというわけでもない。参加者内の頭の中をコネクトして、ストームを起こす。そこからまた閃きやアイデア、行動のきっかけが生まれる。いつものように思考の血流が循環し、いいエクササイズになりました。ということで、もっと掘り下げたかった疑問やトピックを書き留めて、また興味のある方との酒のつまみにします。
- 外部指導員がどういったことができて、どんな役割を部活内で担えるのかを学校の先生方はどれだけ知ることができるのか?(多様性の見える化)
- 学校間、先生間で外部指導員の活用に関して情報共有できる場やプラットフォームはあるのか?
- 生徒が求めていることは、部活動を行う中で『勝利』に紐付いたスキルアップやパフォーマンスアップだけではない。怪我なく楽しく部活動ができればいいと考える学生に対して、本当に必要な外部指導員の役割は何なのか?
- どちらを選ぶ?外部指導員を学内へ招くvs学外のクラブチームやスクールで学びに行かせる
- 外部指導員として現行の報酬で誰がその役割をボランティアではなく、仕事として受けられるのか?
- 外部指導員が入ることでの弊害は?